【上級ジャムスタンダード】 spain スペイン
毎回ジャンルを超えたスタンダードナンバーをご紹介するこのブログ。
今回は上級編として初のオススメ!
ジャズ/ラテン系の超名曲「スペイン」を解説します。
ジャズピアノの巨匠チックコリア氏による作曲で、
スペインの土着音楽からの影響と当時のジャズの
クロスオーバーで自由な感性が程よくマッチした名曲と言えるでしょう!
さて、この曲もセッション的視点から特徴をまとめていきます。
1 イントロ、テーマの最後など、
いたるところに複雑なキメが満載!
まずはこのキメをしっかり弾けることがこの曲の第一の難関。
2 コード進行もスパニッシュ的な進行とジャズ的進行が
混ざった意外に複雑な構成。
スケール一発でも弾けるが、一発だとなかなか雰囲気が出ない、
クレバーな展開が必要なコード進行。
3 リズムはもちろんラテングルーヴ!
かなり早いテンポで演奏されるので
リズム隊にはかなりの安定感が必要。
このような感じで、
なかなかに一筋縄ではいかない曲です。
まずはキメをしっかり練習すること!
イントロのキメと、途中に出てくるキメの2種類があるので、
しっかり両方とも弾き切れる状態にしておくことが重要です。
キメでこけると、曲自体が始まりません!(笑)
まずはここから練習です。
そして、次はコード進行をしっかり分析します。
ジャジーな進行の中に、一部スパニッシュ特有の進行が入ってくる感じで、
一見普通なのですが、よく見るとなかなか手ごわいです。
また、その気になればスケール一発でも行けてしまうので、
慣れていない人は、その手で乗り切ろうとしますが、
しっかりコード進行を把握してアドリブしている人と比べると
そのサウンドの差は歴然。
この辺も、非常に上手くできていると言わざるをえないでしょう。
最後に、やっぱり決め手はリズムです!
いわゆるラテン系のグルーヴで、
かなり早いテンポでプレイされます。
リズム隊の人は、このリズムパターンを
まずは安定してプレイできる基礎力が必要です。
ラテン独特のパターンを覚えて、
コツコツ続けていくことが重要。
と、まぁ全ての側面で、
難関が待ち構えているので、
ちょっと難しい上級な曲です。
でも、なにはなくともカッコイイので、
セッションでは良く取り上げられます。
逆に、
この曲をそつなくセッションできるようになったら、
腕前はかなりのものと言っても過言ではない!
是非一つの目標としてレパートリーに入れてみてくださいね。