【ポップススタンダード】New York State of Mind ニューヨークステートオブマインド
毎回ジャンルを超えたセッションのスタンダード曲をおススメしているこのブログ。
今回はビリージョエルの往年の名バラード「New York State of Mind」を取り上げます!
この曲ピアノの美しい伴奏はもとより、
ビリージョエルが当時ハリウッドで売れないピアノマンをやっていた時に、
「故郷ニューヨークを郷愁の思いで作った」という、
なんともいえない風情の込められた名曲です。
郷愁というのは、性別、国籍、民族、その他いろいろなものと飛び越えて、
人間ならばだれでも持つことのできる思いなので、
世界的にヒットしたのかもしれません。
そんな強力かつ、哀愁のあるメロディは、
もちろんリスナーだけではなく、プレイヤーの間でも、
すでにスタンダードとして確立され、残り続けています。
そんなNew York State of Mindをセッション的視点から特徴をまとめると、
1 もちろんリズムはゆったりとしたバラード調の8ビート。
拍を大きくとって自然にゆったりと演奏するのがしっくりくる曲です。
2 AABA形式ですが、B部分で転調が出てきます。
バラードで転調を間違えると、早いテンポの曲よりも
確実に間違いなく調子っぱずれになるので要注意。
3 イントロ、アウトロ、そしてAメロの最後には、簡単なキメがあります!
このキメもNew York State of Mindの隠れた特徴となっているので、
しっかり覚えておくことが重要です。
という風に、
バラードの王道的アレンジでありながら、
よく見ると、ところどころに少しづつヒネリを利かせたアレンジが
ちりばめられています。
コード進行も、難しくはありませんが、
転調や微妙な小節数の変化など、まさに「歌に合わせて」
絶妙なアレンジが施されています。
メロディ自体が素晴らしく立っている曲なので、
サックスやギターなど、歌以外のリード楽器でも、
よくインストとしてセッションでは取り上げられます。
なんにせよ、歌メロディを中心にして、
そこに込められた哀愁をしっかりメンバーで共有しつつ、
しっとりと、でも熱くアドリブできたら、最高の一曲です!
是非、バラードの王道として、
あなたのレパートリーに入れてみてくださいね。