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坂下春樹
坂下春樹
セッションインストラクターとして、
『ソリストのお悩み解決』
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セッションで見かける合図の意味がわかりません。

寒くなってきましたね。
風邪など引かぬよう気をつけて下さい。
今回はセッション特有の合図についてのお悩みです。


お悩み13「セッションで見かける合図の意味がわかりません。」


ソリストは特に合図を出しメンバーに伝える立場になることが多いです。
そこでセッションでよく使われる合図をいくつか紹介したいと思います。


まず1つ目が「アタマの合図」です。
これは人差し指で自分のアタマを指すジェスチャーをします。

「アタマの合図」は「アタマに戻ります」という意味です。
「アタマ」というのは曲の歌/テーマのアタマのことです。

例えば、アドリブソロを回し終え、テーマに戻る場合
テーマ演奏者がメンバー全員に「アタマの合図」を出します。

また、ロスト(セッション中、今どこかわからなくなってしまうこと)してしまった人に対し「ここでアタマだよ」と伝えるのにも役立ちます。


そして、次に紹介するのが「フックの合図」です。
これはどちらかの手の人差し指を1本だし軽く曲げ
フックをひっかけるようなジェスチャーをします。

このときに自分の頭に方向に向けてやると
先ほどの「アタマの合図」と勘違いされてしまう可能性があるので
必ず外側に向けてフックをひっかけるジェスチャーをして下さい。


「フックの合図」は「次の展開にいくよ」という意味があります。

よく曲の形式で「AABA形式」などがあります。
これはAセクションを2回繰り返した後、Bセクションへ行き
再びAセクションへ戻る、という流れの曲の形式です。

このようにAセクションやBセクションのサイズが
決まっているパターンもあればABそれぞれのサイズが決まっていない
「AB形式」「ABA形式」もセッションではよくあります。

このようなとき「フックの合図」が有効です。
Aセクションでアドリブをとり、盛り上がってきたら
「フックの合図」を出しBセクションへ行きソロはクライマックス!
なんて場面がよくあります。
さらにAセクションへ戻るときは「アタマの合図」を出したりと
2つの合図がセットで使われることも多いです。


どちらの合図もメンバーにアイコンタクトを送りながら
周りが対応できるように余裕をもって合図を出すことが大切です。


今回はここまでです。
次回もまたセッション合図を取り上げたいと思います。
お楽しみに!

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合いの手を入れるときのコツはありますか?

お久しぶりです。
今回はより実践的な「合いの手」に関するお悩みです。


お悩み12「合いの手を入れるときのコツはありますか?」


まず、「合いの手」とは何かを説明したいと思います。


「合いの手」はもともと
「あい」は「間」を意味し、「て」は「メロディー」「楽曲」「調べ」などを意味し
そこから、歌や踊りの間に入れる演奏を「合いの手」と言うようになったそうです。

セッション的には
ソリストのフレーズの合間に入れる演奏のことを「合いの手」と呼びます。


では最初に、合いの手を入れる側の話をしたいと思います。

まずソリストの音をよく聞きましょう。

合いの手を入るコツとしては
フレーズが空くのを待つのではなく
スペースを空けてくるタイミングを狙って若干かぶせ気味にいれるとよいでしょう。

また、実際のセッションでは合いの手をいれようとしたら
他の人が先に合いの手を入れてくることもあります。

ですので、合いの手を狙いつつも「常に全体に耳を傾ける」必要があります。

このとき特に日本人は遠慮して譲り合ってしまう人が
多いですが、入れるなら入れるではっきり意思表示し
「積極的に」仕掛けていきましょう。

また、逆にソリストより合いの手の方が音量が多きすぎたり
ソロが入っても気づかずに合いの手を入れ続けたりと
合いの手に夢中になってソリストを食ってしまう場面もたまに見られます。
あくまで「ソリストが王様」なので忘れないようにしましょう。


次に、合いの手を入れてもらう側=ソリストについてお話します。

先ほど「ソリストが王様」と言いましたが
隙間のないソロになっている人はいないでしょうか?
全く隙間がないと合いの手を入れたくても入れられません
ソリストにも思いやりが必要です。

隙間のないソロを弾いてしまっていると自覚がある人は
ブレスが必要のない楽器でも「フレーズを歌う」といいでしょう。
歌うと伝わりやすいフレーズになるし
息継ぎが必要となるので自然とスペースが生まれてくると思います。

以上、両サイドからお話しましたが
最後に実践的な練習方法を紹介したいと思います。

まずソリストは4小節単位でソロ弾いてみるといいかもしれません。
4小節を埋め尽くすのではなく4小節の終わりを少し空けて合いの手を入れてもらいます。

ここで注意点ですが
合いの手がはみ出してしまったときに
ソリストが合いの手が終わるの待ってしまうとだんだん小節がずれ
ソロと合いの手の関係ではなく、普通のコール&レスポンスのようになってしまいます。

ですので、合いの手がはみ出しても
ソリストは必ず4小節の頭でソロを弾くようにして下さい。


いきなり上手くできるとは思わず
実践でたくさん失敗しながら身につけていきましょう。


それでは今回はここまで。
次回をお楽しみに!

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