音楽専門用語のビバップとは!?
「ビバップ」
普通に生活している限りは
絶対聞くことのないこの音楽用語。
でも、セッションの世界では
逆に頻繁に使われるこの用語。
実はとっても深い2つの意味があったのです。
今回はセッションと切っても切り離せない、
この用語の解説です。
まず、「ビバップ」の表の意味から行きます。
この用語はもともとはジャズの世界の言葉で、
ロックが60年代ロック、70年代ロックなどと
ジャンルが細分化されるのと同様に、
ジャズも年代によってサウンドの傾向が変わり、
別々のジャンルとして認識されてきました。
そのなかでも、1940年代に台頭したジャズの一ジャンル
を「ビバップ」と読んでいたのです。
なので、表の「ビバップ」とは
ジャズの専門ジャンルの名前なのです。
でも、この「ビバップ」という言葉、
現在ではジャンルフリーになりつつあるセッションの世界では、
さらに別の意味が出始めてきました。
その意味とは「コード進行追従型のアドリブソロ」!
こう書くと堅いのですが、
要するに、スケール一発などで、
大きくアドリブソロをとるのではなく、
一つ一つのコード進行に沿って、
音を選びながらアドリブソロをとる技術のことです。
ある程度
セッションに慣れてくると
ソリストには必ず出てくる欲求の一つでもあります。
もしバックの伴奏がなかったとしても、
コード進行を感じる位、
メロディックなアドリブがとれたらいいなぁ!
これは、ほぼ全てのソリストが思う理想でもあります。
そして、この「コード進行追従型のソロ」というのを、
ゴリゴリにプレイし、もう「ビバップ」=「コード追従型のソロ」
と言われるくらい一つの様式として確立したのが、
40年代ジャズの「ビバップ」なのでした。
という訳で、
今では「ビバップ」というと、
ジャズの一ジャンル名前という意味以上に、
「コード進行追従型でアドリブソロをとること」
という意味を表すようになってきたのです!
ジャズに明るい人も、そうでない人も
頭に入れておいて損はない専門用語です。