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斉藤彰広
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【助けてくれ!】アドリブ講座

不思議なリズムチェンジ「タイムモジュレーション」とは?

理論というのは突き詰めても突き詰めても
まるで人間のように果てのないものです。

そしてドンドン深い世界に入っていく…。

実際のセッションでは、そんなに複雑な理論はまったく必要ないのですが、
知らないより、知っていた方が面白いのも事実。

という訳で、そんな不思議なリズム理論の一つ「タイムモジュレーション」
セッション初心者向けにわかりやすく解説します!

まずは「タイムモジュレーション」のおおざっぱな意味から行きましょう!

「タイム」はその通り「時間」という意味。
そして「モジュレーション」というのは、直訳すると「変調」という意味。

変調とはたとえば、ラジオの電波をより届きやすい周波数に
変えることなどを、基本的には指すようです。

でも、「タイムモジュレーション」と一つになると、
これは間違いなく音楽の専門用語になります。

勘のいい人はもうお気づきかもしれませんが、
「タイム」(時間)を「モジュレーション」(変える)こと、
つまり、リズムの感じ方を変えて、まったく違う時間感覚にしてしまおう!
という、けっこう大胆なリズム理論なのです。

まだぼやっとしていると思いますので、
具体例をあげますね。

例えば、
普通に8ビートを演奏しています。
この時、普通は2つの8分音符を一くくりにして1拍と感じています。

この8分音符を3つで一くくりの1拍として感じます。
すると不思議なことに、なぜか3拍子のワルツのように聞こえてきます!

そして、
1拍の長さが
2つの8分音符分から、3つの8分音符分に増えることによって、
ちょっと長く感じます。

テンポは変わっていないのに、
聞いている方としてはなんだかテンポが遅くなり、
時間が長くなったように感じます!

これがいわゆる「タイムモジュレーション」

まさに、時間がグニャッと変化したような感覚を覚えます!

これを、セッション上級者になると、
サラッと巧みにアドリブに入れることによって、
面白い特徴を出したりしています。

でも、初心者がこれをやられると、
まず間違いなく拍を見失います。(笑)

でも、セッションを見ている時に
「あ、今のもしかしてタイムモジュレーションかな!?」

なんて意識しながら聞いていると、
だんだん耳が慣れてきて、見失わないようになります。

モジュレーションにもパターンがあるので、
その辺は心配なく。

なんにせよ、セッションの現場で面食らわないように、
「タイムモジュレーション」なんて専門用語もあるんだ!
といった程度に、頭の中に入れておきましょう。

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