【知っとけ理論】テンションコードの数字の秘密1~オクターブ命のテンション
毎回、セッションに必要な理論や音楽専門用語を
初心者にわかりやすく解説しているこのブログ。
今回は、苦手意識を持つ人が以外と多い「テンションコード」
について取り上げます。
コードネームの最後に何か不思議な数字が書いてあるのを
見たことがある人は多いと思います。
暗号の様な数字ですが、
ちょっと見方を変えれば、意外と簡単にアドリブに活かすことができます!
今回はそもそもの話、
「あの数字はどうして生まれたの?」という根本からお伝えしたいと思います。
ピアノやキーボードがある方は是非一緒に鳴らしながら確認してみてください。
まず、
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
1 2 3 4 5 6 7 8
という風に、ドレミに数字を振ります。
こういう風に実音ではなく数字で捉えなおすと、
セッションの世界では、どんなキーにも対応しやすくなるので
実用的にこういうふうに、音を数字で表します。
さらに、例えばCM7というコードは
ド ミ ソ シ
という風に一個飛ばしの和音でできあがっています。
一個飛ばしだと、隣同士のぐしゃっとした感じがなくなって、
とっても響きが良くなるので、まずはこの一個飛ばしのコードが生まれました。
でも、それだけだとなんだか響きが一直線過ぎてつまらない…。
そこで、一個飛ばしの音以外のものも使いたくなるのが人情というもの!
大昔の誰かが、無理やり間の音も和音に混ぜられないか!?
と思考錯誤を始めました。
ところが、同じオクターブ内のレやファやラは
やはり間が詰まりすぎていてグシャッとなり、良い響きになりません。
そんな実験を繰り返していたら、ある時ピンとひらめきました!
「オクターブ上の音を混ぜてみよう!」
ドミソシと下の方で弾いておいて、
最後にオクターブ上のレの音を足してみました。
すると、何ともいえない綺麗で奥深い響きになるではありませんか!
という訳で、一個飛ばし以外の音というのは、
オクターブ上で混ぜると、意外と綺麗に響くものだ、
という原則を、めでたく発見したのです。
そこで、
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
という風に8以上の数字で間の音、
つまりテンションの音を表現するようになったのです。
ちなみに、8以上の数字で使われるのは、
9と11と13がほとんど。
なぜなら、それ以外の音は、
オクターブ上だろうがしただろうが綺麗に響くので、
わざわざ大きい数字で言う必要はなく、
一桁の数字で全て統一して表現されるからです。
という訳で、結論としては、
テンションというのは、
「基本的に9、11、13というオクターブ上の数字しかない!」
というシンプルな答えが出てくるのです。
沢山あるテンションコードを
全て丸暗記しようとして遠くを見つめそうになっていた人は、
まずこの基本をよく頭に入れて、シンプルに考えてみてくださいね。