【知っとけ理論】オルタードテンション3~♯と♭は隣人との住み分け!?
毎回、セッションに必要な理論や音楽専門用語を
初心者にわかりやすく解説しているこのブログ。
今回も、セッションにピリリと強烈なスパイスを加える
「オルタードテンション」の正体を暴いていきます。
オルタードテンション第三弾。
今回は臨時記号の付け方や
調号のルールをまとめて解説!
学生の頃、数学の証明とか大好きだった人は
楽しめる内容でしょうか(笑)
数学が嫌いだった方は今回は休講
…はせずに知恵熱出して頑張りしましょう!
今回は少し難しい内容ですが、
またの機会に補足をしていきますので、
お付き合いください。
では、授業の始まりです。
本題に入る前に
まず前回の記事
「オルタードテンション2~9thの華麗なる変身」
は読んでいただけましたでしょうか?
前回は
【9thは♭9thと♯9thの2タイプに変身できる!】
という話が出ました。
そして
「♯9thっていうなら
同じく♯(シャープ)を使って
左隣は♯8thって呼ぶんじゃないの?」
なんて素朴な疑問を残して終えたわけです。
それというのも、
キー(調号)を譜面で表す場合は
♭系のキーならば♭だけを
♯系のキーならば♯だけを
使って表すのがルールだからです。
キーがDならば♯は二つだし
キーがE♭ならば♭三つだし
キーを譜面で表す場合は
必ずどちらか一方の記号しか
使わないのです。
そういうルールもあると
一見すると別物のように思いますが、
オルタードテンションのルールも
調号を表すルールも
実は理屈は同じなのです。
答えは簡単
「♭と♯。どちらを使うかは隣人か同一人物かで決まる!」
先にキーについて説明すると、
例えば、キーがDだとすると
♯系のキーで♯が2つつきます。
音名を言うならば
レ ミ ファ♯ ソ ラ シ ド♯となります。
この時なぜ
ファ♯やド♯が
まったく同じ音である
ソ♭やレ♭と呼べないのか?
仮に
レ ミ ソ♭ ソ ラ シ レ♭
としてしまうとどうでしょう?
ソとつくものが二つ
レとつくものが二つ
同一人物がスケール内に存在してしまうのです!
これは「オルタードテンション1」で
説明をしておりますが、
同一人物は同時には存在してはいけないのです!
上のダメな例では逆に隣人のファやドがいないので、
ここは♯を使って隣人とする方が適切なわけです。
オルタードテンションの説明も全く同じ。
前回のおさらいになりますが、
オルタードテンションは
7thコードで魅力を発揮します。
キーCならば
G7(ソ シ レ ファ)
この7thコードの上に
テンションは成り立つので
この四音の存在は消せない
と考えて下さい。
そしてこの時の
9thはラ
♯9thはラ♯
♭9thはラ♭
ですね?
これが
♯9thはラ♯が♭10th(=♭3rd)ならばシ♭
これだとG7の構成音シと同一人物になってしまいます。
同様に
♭9thはラ♭が♯8th(=♯1st)ならばソ♯
これだとG7の構成音ソと同一人物になってしまいます。
以上より
「♯9thっていうけども
調号のように、同じく♯(シャープ)を使って
左隣は♯8thって呼ぶことはできない」となるわけですね。
はい、これで
【9thは♭9thと♯9thの2タイプに変身できる!】
ということがまたここで証明されました!!
本当にこれでは
数学の証明のようだ(笑)
…中学生から何年も経つのに
まだ証明の問題が解けそうです。
そんなわけで、
最後に結論ですが、
「♭と♯。どちらを使うかは隣人か同一人物かで決まる!」
もうこれが全てです。
上の証明みたいに頭の痛くなる
理屈なんてセッションには
なんの必要もありません!
楽しければいいでしょう!(元も子もない)
こういう理論が気になって気になって
夜も眠れない
セッションも楽しめない
数学っ子為にはたまには
こういう回も必要でしょうか!?
次回はまだあるオルタードテンションを
サクッと紹介して
チャチャッと
この単元は終わらせてしまいましょう!
本日はここまで!
キーンコーンカーンコーン…
※この回に限らず、
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疑問・質問・感想などありましたらドシドシお便りを下さい。
お待ちしております!